毎日使っている「エコキュート」。
ランニングコストが安くなることから、光熱費が抑えられると人気になっています。
そんなエコキュートは、お風呂や洗面台、キッチンなどで活用しているので、生活の必需品と言っても過言ではありませんよね。
しかしエコキュートは、使っているとトラブルに遭遇することもあるもの。
その中でも特に多いのが「異音」です。
エコキュートから聞いたことがないような音がなったり、大きな音が聞こえたりすると
・エコキュートのなんの不具合だろう
・エコキュートの異音の原因は?
・異音の対処法はあるの?
など、様々な不安が出てきますよね…。
そこで今回は、
・そもそもエコキュートの耐久年数って?
・エコキュートの異音がする原因
・エコキュートの異音でよく起こる状態
・エコキュートの異音の対処法
・エコキュートを修理または交換するときに確認しておくべきこと
などという情報についてご紹介させて頂きます。
この記事を読めば、エコキュートの異音による不具合の最低限知っておきたい知識と対処法などについて知ることができますよ。
是非、エコキュートの異音が気になっている方や、耐久年数を過ぎている方はご一読ください。
そもそもエコキュートの耐久年数って?
そもそもエコキュートの耐久年数は、どのくらいなのでしょうか。
エコキュートは、メンテナンスを定期的に行っていると「10〜15年程度」が寿命と言われています。
ヒートポンプユニットと貯湯タンクは10〜15年程度ですが、構造の細かなヒートポンプユニット内部は7年前後と言われており、途中で部品を修理する場合もあります。
2001年に販売されたエコキュートはまだ歴史が浅く、従来の電気温水器などの製品よりも交換サイクルは早くなっています。
エコキュートの耐久年数はメーカーごとであまり変わりませんが、10年以上経過しても使い続けていると部品の製造が終了しているときもあり故障をしたときに修理ができずに交換になることがあります。
エコキュートを使っている方は15年を経過しても、故障をしていないという声も多いですが
・メンテナンスを一切していない
・禁止されている入浴剤を使っている
・豪雪が多いのに寒冷地専用ではない製品を使っていて環境に合っていない
・井戸水なのに井戸水専用ではない製品を使っていて水質に合っていない
などといった使い方をしていると、10年未満でも故障をしてしまう可能性があります。
エコキュートの異音が気になる!
エコキュートを使っているとお湯を作るための光熱費が安くなることや、いざというときに非常用水として使えることは非常に嬉しいですよね。
しかし、エコキュートを使っていると「大きな音が出るようになった」などと不具合に頭を悩ます人もいるかもしれません…。
エコキュートの稼働は生活で欠かせませんから、自宅で異音がすると自分たちだけでなく近隣住民の方に迷惑をかけしまっていないか心配になりますよね。
エコキュートから異音がするときには、快適に使うためにも原因や対処法を知ることが大切です。
もともとエコキュートの稼働音は「40〜50db程度」と言われています。
これは、環境省の生活騒音パンフレットを見てみると
・美術館の館内
・昼間の霊園
・昼間の戸建住宅地
・夜間の高層住宅地域
・図書館の館内
・役所の窓口付近
・書店の店内
・昼間の高層住宅地域
程度の音で、想像してもお分かりになる通りさほど気になる音ではないのが分かります。
生活の音で挙げてみると
・洗濯機40db程度
・エアコン60db程度
・ドライヤー73db程度
・電動ミキサー75db程度
・掃除機73db程度
となっており、日常生活で60dbを超えてくると人は「騒音でうるさい」と認識する人が多くなります。
エコキュート本体は、それ以下ですから普段は決してうるさい音ではないのが分かります。
実際、メーカーごとのエコキュートの稼働音はどのくらいなの?
エコキュートの稼働音は、メーカーごとに若干違いがあります。
容量だけでなく、季節によっても異なりますがここでは大まかに稼働音の騒音レベルがどの程度なのかを見てみましょう。
パナソニック
370Lタイプの場合は、50〜55db程度になっています。
460Lタイプの場合は、54〜57db程度になっています。
三菱電機
370Lタイプの場合は、51〜55db程度になっています。
460Lタイプの場合は、55〜58db程度になっています。
500L以上のタイプの場合は、60db程度になっています。
日立
370Lタイプの場合は、51〜55db程度になっています。
460Lタイプの場合は、55〜58db程度になっています。
500L以上のタイプの場合は、60db程度になっています。
ダイキン
370Lタイプの場合は、51〜57db程度になっています。
460Lタイプの場合は、53〜58db程度になっています。
東芝
370Lタイプの場合は、51〜57db程度になっています。
460Lタイプの場合は、55〜59db程度になっています。
500L以上のタイプの場合は、75db程度になっています。
コロナ
370Lタイプの場合は、51〜56db程度になっています。
460Lタイプの場合は、55〜59db程度になっています。
こういった異音は問題ない場合も…
エコキュートの異音ですが、以下のような場合は故障ではないかもしれません。
共振の場合
エコキュートはときに、共振を起こします。
そもそも共振とは、固有振動数と同じ周波数で振動を与えたときに加えた振動の大きさよりもさらき大きい振動が発生する現象のことを言います。
エコキュートは使っているときにファンが回転するので、微弱ではありますが振動があります。
エコキュートを使っているときに近くに物があったりすると「ゴーッ」「ガタガタ」という音が出ます。
なので異音がするときには、故障の場合もありますがただ周辺環境のものと共振しているだけの場合もあります。
しかし共振は接しているものとの摩擦によって部品や本体の故障にも繋がりますので、周りに置くものには注意をするようにしなくてはいけません。
低周波音の場合
エコキュートは「ブーン」「ウーン」という低周波音を出します。
これは故障ではなく、エコキュートの運転音です。
冷蔵庫もよく聞いたことがあると思いますが、普段は聞こえなくても深夜の時間帯や静かな住宅街に住んでいるとどうしてもエコキュートの低周波音が気になるようになってしまうのです。
稼働音が気になっても、正常な運転音はあまり大きな音ではありませんので気にする必要はなさそうです。
しかし、稀ではありますがこの低周波音が体に合わず体調が悪くなってしまう人もいます。
もしも、
・吐き気
・頭痛や肩こり
・耳鳴り
・腰痛
・動悸や息切れ
・倦怠感
・ふらつき、めまい
などという症状を引き起こした方がいる場合は、低周波音が原因かもしれません。
周囲が静かで自分が騒音に聞こえているだけ
エコキュートは稼働音が全くないわけではありません。
例えば、交通量が多い道路や電車が通るような場所だと稼働音は全く気になることはありません。
しかし、商業施設などもなく閑静な住宅街に住んでいるとどうしても稼働音が気になってしまうのです。
これは異音ではなく、問題のない稼働音である場合がほとんどです。
また周囲が静かな深夜の時間帯や、寝ている場所がエコキュートの設置場所に近いと音が大きく聞こえやすいことから異音だと勘違いしてしまうケースもあります。
このような場合は、エコキュートを導入する地点でテレビのあるリビングなどの近くに設置するようにすると気になる音は改善されます。
気にし過ぎなだけ
「エコキュートから異音がするかも…。」と悩む人の多くは、騒音によって近隣住民へ迷惑を掛けてしまわないか心配している方です。
エコキュートの通常の稼働音はあまり大きくないため、近隣住民の迷惑になる可能性は低いです。
しかし、近隣住民の住宅の壁に近かったりすると「運転音がうるさいのでは…」「異音が出ている気がする」などと心配になってしまうことも。
このように心配しすぎてしまうことが、返って稼働音を気にしてしまう理由になっているときもあります。
そういった心配性の方は、あらかじめ隣の家の壁に近いところには設置しないようにするなどと考えてから取り付けなくてはいけません。
室内に音が入りやすい環境にあるため
こちらも通常の稼働音なのに、住宅の換気口や窓などの近くにエコキュートを設置していると「大きな音に聞こえる」場合があります。
運転音はどうしても窓などなどの隙間から入って来ますから、換気扇を回していたり換気をしているといつもより気になってしまうことも…。
しかし、通常の稼働音の場合は故障とは考えにくいので心配しなくても大丈夫でしょう。
エコキュートの稼働音は「40〜50db程度」で故障ではない可能性もある
エコキュートの稼働は、もともと音が全くしないわけではありません。
そのため、導入してすぐに音が気になる場合は案外通常の稼働音ということも考えられます。
騒音に感じるのは、静かな住宅街だったり設置場所、夜間に周囲が静かなので稼働音が原因で気になってしまうということも考えられます。
気になる貯水ユニットの動作音ですが、三菱電機の公式ホームページにエコキュートの正常な動作音の一例や騒音レベルが記載されています。
給湯中に発生する音
給湯中は「ウィーン、ウィーン」という音が発生します。
こちらは給湯や湯張りを始めたときに混合弁の動作音である可能性が高いです。
また、給湯中や湯張りをしているときにも動作音が発生するときがあります。
通常の湯張りをしているとき(ふろ自動運転)に発生する音
通常の湯張りをしているときは「ジー」「ブー」という音が発生します。
こちらは浴槽に湯水がないときや追い焚き、保温の風呂循環ポンプの動作音と考えられます。
また沸きあげが終わったときの冷媒バスの流動音がするのですが、これは「シャー」という音がします。
風呂配管自動洗浄(バブルおそうじ)をしているときの音
風呂配管自動洗浄(バブルおそうじ)をしているときの音は「カチッカチッ」という音が発生します。
こちらはバブル注水洗浄をしているときの空気用電磁弁の開閉音と考えられます。
上記のような音は異音ではなく正常の動作音ということが分かりますね。
しかし、エコキュートに何らかの不具合があると
・いつもと違う音がする
・明らかに異音がする
・稼働時などにそれ以上に音を発してしまう
などという場合も…。
では正常な音ではない場合、どうして異音がするのでしょうか?
エコキュートの異音でよく起こる状態と原因
エコキュートは、給湯中や湯張り、洗浄などで様々な稼働音を発生させます。
ブーンやウーン、カラカラ、カタカタなど低い音やモーターの動く音が響いたりしますが、騒音レベルの大きな音ではありません。
しかし明らかに故障が原因によって大きな音や異音が起きているならば、ガタンガタン、ピーピー、キィキィなどと摩擦で大きな音や高い音が出ることも多いようです。
いつもと違う音がするならば、故障を疑って見る必要があります。
異音がするときには、
・どんなときに
・エコキュートのどこで
・どんな音がするか
ということをチェックしてみることが大切。
ここでは、エコキュートの異音が起こる状態や原因の一例を挙げてみます。
現在気になる音がする場合は、参考にしてみてください。
ファンモーターが故障している可能性のある場合
もしもエコキュートのファンモーターが故障している可能性があるときは、給湯するときに異音がします。
「ブーン」「バタバタ」「ブォーン」「ゴーッ」などと給湯するときに異音がすると、ファンモーター部分に何らかの不具合が起きていると考えられます。
ファンモーターはプロペラのように回転する構造になっており、空気を排出するときに稼働します。
この際にうなるような低い異音がするときには、部品の劣化や故障などが考えられますので早めの修理が必要です。
不完全燃焼が原因になっている場合
もしもエコキュートで不完全燃焼が起こっている可能性があるときには、エコキュートの運転を開始したときに異音がします。
「ボン」「ボッボッ」などと小さな爆発を起こしているような異音がすると、不完全燃焼によって何らかの不具合が起きていると考えられます。
不完全燃焼は一酸化炭素中毒を引き起こす可能性もあるため、異音やガスっぽい臭いがするときにはすぐに使用を中止し修理業者へ依頼するようにしましょう。
加圧ポンプが故障している可能性のある場合
もしもエコキュートの加圧ポンプが故障している可能性があるときは、お湯はりをしているときに異音がします。
「キュキュ」「キュルキュル」などとお湯はりをしているときに異音がすると、加圧ポンプ部分に何らかの不具合が起きていると考えられます。
加圧ポンプは浴槽などにお湯を供給するためのもので、エコキュートとは関係がありません。
お湯はり中に異音が発生するときにはエコキュート本体ではなく、30cmほどのサイズになる加圧ポンプの可能性もありますので、参考にしてみてください。
またこの場合はエコキュートの業者や水道業者がポンプの修理をすることで、改善されます。
その他の異音がする場合
今までエコキュートを使っていたけど、これまでには聞いたことがないような異音がするときには何らかの不具合が考えられます。
しかし上記のような不具合に当てはまらないときには、エコキュート全体が劣化してどこかの部品が故障している可能性があります。
特にエコキュートのヒートポンプユニット内の部品は消耗部品ですから、耐久年数を経過する前に異音がしだしたときには修理業者へ依頼をするようにしましょう。
異音は放置すると故障が悪化してしまったり、事故に繋がる可能性もありますから早めに対処するのが重要です。
エコキュートを修理または交換するときに確認しておくべきこと
エコキュートの異音によって不具合がある場合、修理または交換するとき事前に確認しておくべきことがいくつかあります。
専門業者に修理依頼する前に確認してみてくださいね。
エコキュートのメーカーやモデルを確認する
まずは、いま使っているエコキュートのメーカーやモデルを確認しましょう。
確認方法としては、エコキュートの本体を見るとメーカーや製品名が記載されています。
もしも分からないときには、取扱説明書を見ると表紙に記載されている場合が多いのでチェックしてみてください。
エコキュートの使用年数を確認する
エコキュートの耐久年数は10〜15年程度です。
異音の不具合はもしかすると寿命を迎えたサインである場合もありますが、消耗部品の交換のタイミングである可能性もあります。
まずは、修理依頼をして異音の原因を探してもらう必要が大切です。
異音のタイミングや場所、どんな音か確認する
エコキュートの異音は起きている場所によって、故障の部位が異なります。
そのため異音のタイミングや場所、どんな音なのかということを確認しておくようにしましょう。
エラーコードの有無を確認する
エコキュートから異音がするとき、エラーコードが出る場合があります。
エラーコードは取扱説明書を確認することで、原因が確認できますが自分では対処ができないこともあります。
その際には使用をやめて、修理依頼することが大切。
エコキュートから異音がするときの対処法は?
エコキュートから異音がすると、どうすべきか悩んでしまいますよね。
そういったときには、前述のように
・エコキュートのメーカーやモデルを確認する
・エコキュートの使用年数を確認する
・異音のタイミングや場所、どんな音か確認する
・エラーコードの有無を確認する
などして、修理依頼するのが一番です。
エコキュートの異音は、放置したまま使うと故障が酷くなり、修理ができず買い替えになる可能性もあるので注意しましょう。
エコキュートの故障の悪化を防ぐためには、早い段階で早めに修理依頼することがポイントです。
もしも現在異音がしていない場合でも、常にメンテナンスは行っておき日頃から故障を防ぐように点検するようにしましょう。
エコキュートの音が気になる!事前にできる対策は?
エコキュートは、設置してから正常な運転音が気になってしまっても移動することは容易ではありません。
そのため、エコキュートを設置するときにはしっかりと設置場所を考えて自分や近隣住民の方へ騒音トラブルが発生してしまわないように対策することが大切です。
とは言っても、エコキュートの稼働音は40〜50db程度ですから閑静な住宅街でない限りはあまり気になることはありません。
しかし、もし稼働音を解決したいのであれば
・隣の家の壁を避ける
・自分の自宅の寝室や窓などを避ける
・道路、駐車場付近に設置する
など、交換や導入前にしっかりと検討しなくてはいけません。
またメーカーによっても稼働音が静かなタイプもありますので、一度騒音レベルを調べてから決めるのも1つの手段でしょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回は、
・そもそもエコキュートの耐久年数って?
・エコキュートの異音がする原因
・エコキュートの異音でよく起こる状態
・エコキュートの異音の対処法
・エコキュートを修理または交換するときに確認しておくべきこと
などという情報についてご紹介させて頂きました。
エコキュートから異音がするときには早い段階で早めに修理依頼することが大切です。
もしも原因が分からなかったとしても、専門業者は修理をしてくれますから悪化を防ぐ前に点検してもらうことが大切。
もしもエコキュートを耐久年数以上使っている場合には、これを機会に修理ではなく交換を検討するのも1つの手段。
いずれにせよ、エコキュートは定期的なメンテナンスをして故障を未然に防げるようにしてみてくださいね。
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